最新論文
The Lancet
Effect of evolocumab on saphenous vein graft patency after coronary artery bypass surgery (NEWTON-CABG CardioLink-5): an international, randomised, double-blind, placebo-controlled trial
冠動脈バイパス術後の伏在静脈グラフト開存に対するエボロクマブの効果(NEWTON-CABG CardioLink-5):国際的ランダム化二重盲検プラセボ対照試験
伏在静脈グラフト(SVG)の失敗は、冠動脈バイパス術(CABG)後の大きな課題であるが、LDLコレステロール(LDL-C)の影響は不明である。NEWTON-CABG CardioLink-5試験は、エボロクマブを用いた多施設共同二重盲検ランダム化プラセボ対照試験で、23施設で実施された。参加者は、CABG後21日以内にエボロクマブ140mgまたはプラセボ群にランダムに割り付けられた。主要評価項目は24ヵ月後の静脈グラフト病変率(VGDR)であった。エボロクマブ群はLDL-Cを平均48.4%減少させたが、VGDRはエボロクマブ群で21.7%、プラセボ群で19.7%と、大差はなかった(p=0.44)。結果、エボロクマブはLDL-Cを低下させたものの、SVG病変には効果がなかった。
Lancet. 2025 Aug 28:S0140-6736(25)01633-2. DOI: 10.1016/S0140-6736(25)01633-2
Comment
冠動脈バイパス術の失敗予防のためのエボロクマブ:タイミングがすべて
冠動脈バイパス移植手術(CABG)は、世界で最も一般的な心臓外科手術であり、冠動脈疾患のある特定の患者において、狭心症や心血管イベントの永続的な緩和、ならびに生活の質の向上をもたらす。CABGの臨床的利点は、外科的移植片によって冠循環に提供される解剖学的外の血液供給に由来し、この外科的側副血行路の長期開存性に依存する。しかし、CABGの失敗は依然として重要な問題であり、特に最も一般的なCABG導管である伏在静脈移植片(SVG)においては顕著である。SVGの10~15%は術後1年で閉塞すると推定されており、この割合は術後7年後には最大25%、10年後には50%にまで増加するが、最近の一連の研究でもほとんど改善が見られない。
Lancet. 2025 Aug 28:S0140-6736(25)01718-0. DOI: 10.1016/S0140-6736(25)01718-0
〔この記事はAIを使用して作成しています〕