慢性硬膜下血腫患者の治療失敗リスクを低減するため、標準治療に中膜動脈塞栓術を追加した群（塞栓術群）と標準治療のみの群（対照群）にランダムに分けて比較した。
　310例中、塞栓術群は149例、対照群は161例で、主要な転帰は180日後の再発や重大なイベントの発生とした。有効性解析では、塞栓術群の16％に一次アウトカムイベントが起き、対照群では36％だった（P =0.001）。30日以内の重大な脳卒中や死亡は両群で3％程度。塞栓術群での死亡は12例（8％）、対照群で9例（5％）で、神経関連死は塞栓術群で1例（1％）、対照群で3例（2％）だった。塞栓術の併用は治療失敗リスクを減少させるが、長期的な安全性の調査が必要とされている。

N Engl J Med. 2025 Feb 27;392(9):855-864.　DOI: 10.1056/NEJMoa2409845
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